認知症は、はじめのうちは歳のせいによるもの忘れとの区別がつきにくい病気です。

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認知症のお年寄りは、その人なりに自分の感じとった世界で懸命に生きています。ただ、脳の障害によって、健康な人とは表現の仕方、行動の仕方にズレが生じているのにすぎないのです。

例えば、認知症のお年寄りは、部屋や廊下の隅などに放尿してしまうことがあります。そこでお年寄りに注意すると、「親にむかって何という口のききかただ」と怒鳴り返します。ただでさえ疲れ果てているご家族にとっては、こうした言葉は納得できないでしょう。

しかし、お年寄りがどうして部屋や廊下の隅で放尿してしまったかを考えてみましょう。わざとしたのではなく、使い慣れているわが家のトイレではあっても、認知症のためにトイレの場所がわからなくなり、間に合わなくて、部屋や廊下の隅に放尿してしまったのです。

こうした事情を理解し、周りの人の常識だけで判断するのでなく、お年寄りの側の気持ちもぜひ考えてみてください。

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